今年も入学シーズンが到来した。「史詩王爵」「王子拼拼」「端木女王」といったキラキラネームが、ネットユーザーの槍玉にあがっている。圧倒的多数の人はこのようなことに悩まされることはないが、心理学者は自分の名前が好きかどうかを考えるよう提案している。これはその人の幸福感と関連するからだ。武漢晩報が伝えた。
心理学には「氏名選好」という専門用語がある。これは自分の氏名に対する積極的な態度のことだ。この態度は氏名全体に対する選好、もしくは氏名に含まれる一部の字に対する選好によって示される。研究結果によると、氏名選好は人の健全な心理、行為の決定などとの間に密接な関係を持つ。
中国科学院心理研究所の学者である蔡華倹氏が率いる研究チームは、理解を深めるため研究を行った。チームは北京市の304組の双子(平均年齢18歳)を調べた。その結果、氏名選好の遺伝率は47%となった。つまり母が自分自身の氏名を好きならば、子が自分自身の氏名を好む可能性は半分に近いということだ。しかし共通する環境の要素(家庭、社会・経済的地位など)は、氏名選好の個体差に大きな影響を及ぼさなかった。つまり双子は同じ環境内で生活しているからといって、みな自分の名前を好む、もしくは嫌うとは限らないということだ。
また研究結果によると、中国人の幸福感も遺伝の影響を受ける。生活の満足度と幸福感の遺伝率はいずれも33%だった。つまり人と人の間の幸福感の差のうち、33%が遺伝子によって決まる。さらなる遺伝分析によって、氏名選好と幸福感に影響する遺伝的要素の間に関連性があることが明らかになった。
この研究は2015年の中国版イグノーベル賞「パイナップル科学賞」の心理学賞を受賞した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年9月15日