日本政府は21日、2015年版防衛白書を了承した。安保法案と日米同盟の重要性を鼓吹し、海洋問題を利用していわゆる「中国の脅威」を誇張し、日本の軍事大国化の提灯を持つ内容だ。
防衛白書は東中国海、南中国海での中国の活動の活発化が「予測できない危険な事態」を招く恐れがあると妄言を吐き、「(中国側の)姿勢は全く妥協せず一方的な主張の実現を試みるもの」といわれなき非難を加えている。
これについて中国外交部(外務省)の陸慷報道官は21日「日本の新版防衛白書は再び事実を顧みず、中国の正常な軍事力の発展と海洋活動に対してとやかく言い、いわゆる『中国の脅威』を悪意をもって誇張し、人為的に緊張を作り出した。中国側は強い不満と断固たる反対を表明する」と述べた。
中国国防部(国防省)報道局も21日「日本の防衛白書は中国の正当な国防・軍隊建設について勝手な論評をし、東中国海、南中国海、サイバーセキュリティー、軍事的透明性などの問題を悪意をもって騒ぎ立て、中国の軍事的脅威を誇張し、中国軍のイメージに泥を塗った」と表明した。
424ページの白書は「日本周辺の安全保障環境」「日本の安全保障」「防衛政策と日米同盟」「日本国民の生命、財産および領土、領海、領空を守るための措置」の3部構成。白書は朝鮮の核ミサイルの危険がある程度増加したとしたうえ、過激派組織「イスラム国」の脅威に初めて言及し、日本も国際テロの脅威にさらされる恐れがあると警告した。また「海洋問題の動向」について特に記述し、海洋問題を「大量破壊兵器」「テロ」などと同等に重要な課題に格上げした。軍事専門家は今回の白書について「軍事的に正常な国」へと「揺るぎなく」歩む日本の意図の明確な表れと指摘した。
日本の著名な軍事評論家・前田哲男氏は人民日報の取材に「今回の白書の最大の特徴は国会で審議中の安保法案を正当化し、第2次安倍政権以降の安全保障政策を系統立てて概括したことだ。2012年の第2次安倍政権発足以来、安保政策の全面的な転換が対内的、対外的に同時に推し進められてきた。今年5月に国会に提出された安保法案はこの一連の転換の具体的な現れだ。防衛白書は日本国憲法の平和主義の原則に違反し、日本が一貫して堅持してきた平和外交方針に背くものであり、日本国民に反対されるのは必至だ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年7月23日