軍事医学科学院附属病院(解放軍第307病院)は16日午後、同院の陳虎氏が率いるチームが実施した、世界初の胎盤造血幹細胞および臍帯血幹細胞移植による再生不良性貧血の治療が、術後の16ヶ月に渡る経過観察を経て成功したと発表した。人民日報が伝えた。
主治医の扈江偉氏によると、2013年、河北省遷安市の農村部に暮らす9歳の女児が、再生不良性貧血によって入院し、治療を受けていた。同院は2014年3月、保護者の同意を得て、生まれたばかりの女児の妹の胎盤から造血幹細胞を取り出し、これに臍帯血幹細胞を加えることで移植手術を行った。女児は回復し退院しており、造血機能が正常に戻り、健康状態も安定している。
造血幹細胞移植科主任の陳虎氏は、「臍帯血幹細胞は免疫原性が低く、マッチの制限が少ないといったメリットがあり、かつ副作用が生じる可能性が低い。しかし数が少なく、活着率が低い。胎盤には多くの造血幹細胞が含まれ、胎盤からこれを分離することで、臍帯血幹細胞の数の不足を補うことができる。両者を同時に移植するのは、世界でも初めてのケースだ」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年7月16日