日本放送協会(NHK)の報道によると、地域を限定して大規模な規制改革などを進める「改正国家戦略特区法」が8日、日本の参議院本会議で可決され成立した。これにより、指定された都市では家事労働や医療現場での外国人登用が広がることになる。外国人労働者の多くを占める中国人労働者にとって、大きなメリットがもたらされる見込みだ。人民日報海外版が伝えた。
▽一歩ずつ 着実にドアは開く
東京に長く暮らし、今は家庭で出産準備中の王麗蓉さんは取材に答える中で、「これまでずっと中国人の家政婦を雇いたいと考えていたが、政策による制限があり探すことができなかった。ここ数年、政策が緩和されているので、すぐにこちらの要望を満たす人が見つかると思う。ここ数年、日本で暮らす中国人が増えている。仕事の関係で、自分の暮らすエリアの中国人には中国人家政婦の大きなニーズがある」と話した。
アベノミクスの成長戦略の一環として、「国家戦略特区」のプランが2014年3月に正式に制定された。日本政府は東京圏、関西圏、沖縄県、新潟市、兵庫県養父市、福岡市など6カ所で地方制度の緩和を進め。現地の外国人労働者は大きな恩恵を受けることになった。
日本の法務省がまとめた統計によると、14年12月末現在、日本にいる外国人労働者約100万人のうち、中国人が64%を占め、日本の外国人労働者の中で最大の層だ。数が多く、職業上の素質や実力がさまざまであることから、在日中国人の労働問題に注目が集まっている。
名古屋に約20年間暮らし、現在は医療機器の貿易事業を手がける尉麗玲さんは取材に答える中で、「在日中国人の半分は工場でアルバイトをしている。年齢のため工場での労働に適さない中国人は、特に女性は仕事を探しても見つからないことがしょっちゅうだ。今回新しい法案が出されたことで、こうした人々により大きな職業選択の可能性が与えられることは間違いない」と述べた。