米国がこのほど、中国製タイヤに対する反ダンピング・反補助金調査を行ったことについて、中国商務部(省)貿易救済局の担当者は15日、「今回の米国の措置は、WTO(世界貿易機関)の規定に反するものであり、中国側は深い懸念を抱いている」と述べた。新華社が報じた。
米商務省は12日、中国製の乗用車・軽トラック用タイヤにダンピングおよび補助金問題が存在するという最終裁定の結果を発表、反ダンピング税・反補助金税の税率が当初よりやや高く設定されることとなった。中国国有企業は、個別の税率の適用が拒絶され、全国一律の税率が適用されることとなった。
商務部貿易救済局の担当者は、次の通りコメントした。
今回の米商務省による中国製タイヤ製品に対する反ダンピング・反補助金調査では、調査過程で、多くの不公平かつ差別的な方法が採用された。特に、中国国有企業に個別の税率を適用することを拒絶し、わざと中国製品の反ダンピング税率と反補助金税率を引き上げた。中国政府はこのような措置に対して、深い憂慮を抱いている。
米国が調査を進める過程で、中国政府関連部門は幾度となく、米国側の不合理なやり方に対して談判を繰り返した。WTO紛争解決機関が米側のやり方がWTO規則に違反しているとの判断を下したにも関わらず、米国はその誤りを改めようとせず、中国製タイヤ輸出企業の合法的利益に甚だしい損害を与えただけではなく、WHO多国間貿易協定に背き、多国間貿易の秩序を壊した。
中国政府は、米国側に対し、国際貿易ルールを厳格に守り、貿易救済措置を慎重に使用し、責任感ある態度と行動をとり、自らの誤りを正し、多国間貿易体制と米中経済貿易関係の大局を守るよう、促している。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月16日