北京・天津・河北の3エリアは、2020年までに、北京を中心とする半径50キロから70キロの範囲内に、「軌道交通1時間圏」を形成する。このプロジェクトには、北京・天津・河北をつなぐ総延長約1千キロの都市間快速鉄道の建設も含まれる。北京市交通員会の周正宇・委員長は、同プロジェクトの1本目となる、北京と河北を結ぶ都市間快速鉄道・平谷線の建設が確定したことを明らかにした。新京報が報じた。
いわゆる「都市間快速鉄道」というコンセプトは、郊外鉄道に由来する。現在、北京市街地で開通している地下鉄と都市鉄道(ライトレール)は、駅間距離が約1キロ、列車の運行速度が時速35キロで、短距離通勤の需要は満たすことができている。だが、駅間距離があまりにも短く、走行スピードが遅い運行パターンは、都市から都市への都市間移動には適していない。
今後、都市間の移動は、高速鉄道・都市鉄道・都市間快速鉄道が主流となる見込み。このほど建設が正式に決まった平谷線は、北京・天津・河北3エリアを繋ぐ快速鉄道の見本となり、100万人以上の住民に外出時の便宜がもたらされる見通しだ。
計画によると、平谷線は総延長72キロメートル、うち約22キロが河北省内を貫く。初期建設プランでは、同ラインは、東四環路の東風北橋を起点とし、北崗子、曹各荘北、宋荘を通り北京を離れ、燕郊北と三河西にそれぞれ駅が設けられる。その後、平谷馬坊、馬昌営、平谷西を通り、平谷と泃河湾の各駅に停車する。現在、河北省内に設置される駅に関する詳細について、意見聴取が進められている。
都市間快速鉄道は、最高時速が160キロに達し、一般的な地下鉄・都市鉄道と比べてずっと走行スピードが速い。また、駅間の距離が長い。地下鉄の駅間距離は平均1キロ前後だが、快速鉄道では6、7キロになる。これにより、走行スピードが大幅にアップし、平谷線全行程の所要時間は、40分から50分となる見込み。同ラインに設けられる駅は、北京市内ではかなり密集するが、北京を出ると駅間距離がぐんと大きくなることは、注目に値する。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月16日