〇「高齢化」イコール「社会の老化」にあらず
清華大学の楊燕安教授は、以下の見方を示した。
「高齢化」と「社会の老化」は、同じことではない。中国は現在、投資主導型経済から消費主導型経済に移行しつつある。一般的に、高齢者は消費能力が低く、経済成長に対する寄与度が低いと思われている。だが、経済の成長にともない、今の高齢者や今後の高齢者予備軍は、以前とは全く異なる。70歳・80歳・90歳代の人が多くなり、50歳代や60歳代はまだ「年少高齢者」だ。「年少高齢者」は、高齢者人口の資産構造の改善に貢献し、購買力を高めることが可能である。そうなると、高齢者人口は、負担となる存在ではなく、シルバー経済を推進する動力となり、資本投資・消費・投資などの面で、高齢者人口ボーナスを少しずつ形成するだろう。
当然のことながら、このような状況を実現するためには、大急ぎで準備に取り掛からなければならない。中国は、マンパワー資本・就業能力、二元化構造の年金、基本医療保障、補充健康保険、高齢者不動産、その他資産など高齢者の養老資産を急ピッチで築き上げる必要がある。また、世代間給付移転や労働経営・資産収入など、高齢者人口の資産構造を改善しなければならない。このほか、有効な措置を講じ、中年養老資産管理や子女向け高齢者購入サービスを通じて高齢者人口の購買力を高め、高齢者サービス体制の充実を促し、高齢者産業の発展に努めることも必要だ。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月15日