韓国の尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源相と中国の高虎城商務相は1日、ソウルで会談し、両国の自由貿易協定(FTA)に署名した。中国にとっては、現時点で、関連の国別貿易額が最大、関連の分野が最も広いFTAとなった。新華網が報じた。
中韓FTAでは、品目数で中国91%、韓国92%、輸入額で中国85%、韓国91%について、関税を20年以内に撤廃すると規定されている。協定内容は貨物貿易、貿易サービス、投資、規則の計17領域にわたり、電子商取引(eコマース)、競争政策、政府調達、環境など「21世紀における経済貿易の課題」も含まれている。
では、この協定が実施されれば、中国や韓国の国民にはどのようなメリットがあるのだろう?
【韓国の化粧品が安くなる】
近年、韓国ドラマが中国で大ヒットしているのを背景に、韓国の化粧品が中国で売り上げを伸ばしている。
中国商務部の統計によると、2014年、韓国の中国に対する、アロマオイルやクリーム、香料製品、化粧品・洗面用品などの輸出額が前年比89.3%増の5億9800万ドル(約747億円)に達した。15年に入ってもその勢いは増すばかりで、1-3月期だけで、前年同期比189.4%増の2億6400万ドル(約330億円)に達している。同数字は14年の年間総額の約44%に値する。
中韓FTAが発効すると、韓国の化粧品は今より安くなる見込みで、韓国製の化粧品は中国市場において、さらに競争力を高めることになりそうだ。中国の国民は、韓国の化粧品を買うために、代理購入業者に頼る必要もなくなりそうだ。