北京市環境保護局は21日、1-4月期の大気の質の状況を発表。微小粒子状物質「PM2.5」は、昨年同期比19.0%減で、大気の質が基準内だった日数も昨年の同期より8日増えて57日となった。また、重度の大気汚染の日数も昨年同期比42%減となった。新京報が報じた。
北京は2022年の冬季五輪招致を目指しており、同局の担当者は、「延慶県と河北省張家口市の大気の質は良好で、冬季五輪などの重要なイベントを開催するための大気の質を保つ経験がある」と自信を見せている。
同局の分析によると、各区・県の大気中の汚染物質は今年の1-4月期、それぞれ改善傾向にある。例えば、PM2.5の状況を見ると、延慶県や海淀区、門頭溝区、懐柔区、石景山区、昌平区などが、市全体の平均減少幅を超えた。また、PM10や二酸化窒素(NO2)の状況も、各区・県共に、前年同期と比べて改善した。二酸化硫黄(SO2) も、各区・県共に大幅に改善しており、石炭の燃焼を規制する対策が功を奏した形となった。
汚染物排出企業300社を営業停止へ
今後のPM2.5対策について、同局は、「年間を通した大気改善の行動計画が既にあり、その路線に基づいて対策を継続する」と説明している。
今後、石炭を利用したボイラーの天然ガスへの切換え、古い車20万台の淘汰、汚染物質を排出する企業300社の業務停止、セメントの生産量150万トン削減などが実施される計画だ。その他、東城区と西城区の「石炭ゼロ化」や、東城区、西城区、朝陽区、海淀区、豊台区、石景山区の石炭を利用した「ボイラーゼロ化」を加速させるほか、農村部と都市部の接合部で使われる石炭の抑制、大型軽油車の汚染抑制、産業が集まる23の鎮、村の汚染改善などの計画も進める。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年5月22日