韓国系や中国系の団体、反戦組織の合わせて約200人が28日午前、米国ワシントンにある国議会議事堂前で抗議デモを行い、訪米中の日本の安倍晋三首相に対して、慰安婦問題について謝罪し、第二次世界大戦中の罪の責任を担うよう求めた。中国新聞網が報じた。
参加者はプラカードを抱えながら謝罪要求を叫び、周囲の通行人にビラを配布した。
デモ参加者の一人である80代の韓国人・李容洙さんは元慰安婦。デモに参加するため韓国から駆け付け、「私は日本の侵略の歴史の生きた証拠。私が生きている間に安倍首相の謝罪の言葉を聞きたい」と訴えた。
デモに車いすに乗って参加していた李さんは、演説の際には不自由な体を押して立ち上がり、自分が経験した苦しみを語り、安倍首相に歴史と向き合うよう訴えた。
1943年、まだ16歳だった李さんは、旧日本軍の兵士に捕まり、台湾に連れて行かれたという。そして、その後数年間、旧日本軍の慰安婦となり、心身ともに大きな傷を負った。その時の拷問が原因で、聴力障害を負った。
韓国系団体・ワシントン慰安婦問題連盟の李貞実会長もデモにおいて、「日本は第二次世界大戦中、20万人以上の女性に対して慰安婦になることを強要した。この歴史的事実を否定することはできない。我々はこれからも抗議を続け、安倍首相や日本の指導者に対して謝罪を求める」と訴えた。