だが中国が6カ月連続で米国債を売却したことからわかるのは、中国が米国債から離れようとしていることだ。当然のことながらこれはゆっくりと進むプロセスであり、当分の間は、引き続き米国債(米連邦住宅抵当金庫のフレディ・マックとファニー・メイの債券を含む)が中国の外貨準備の中で最大の割合を占め、必要な場合には残高が増える。だが割合の低下が大きな流れだ。英国紙「フィナンシャル・タイムズ」の社説の中で、「いつかそのうち、太平洋の対岸が米国債の購入を迫られる大口の買い手ではなくなる。ワシントンはこうした事態に備えて準備をしっかり行う必要がある」と注意を促す。。
これはつまりどういうことか。それは、新しい国際金融の局面が生まれつつあるということだ。米ドルの覇権はもはや長続きせず、人民元も世界の主要通貨の仲間入りをするようになるとみられるが、米国は米ドルの覇権を穏やかに放棄することできるだろうか。ニクソン大統領の時代に財務長官を務めたジョン・コナリー氏の、「米ドルは私たちの通貨だが、あなた方の問題だ」という名言を忘れてはならない。通貨戦争は必ずしも大きな騒ぎになるとは限らないのだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年4月24日