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パキスタンが中国元首の訪問を切に待ち望む理由

人民網日本語版 2015年04月21日09:04

 習近平国家主席が20日、パキスタン公式訪問に出発する。習主席にとって国家元首就任後初のパキスタン訪問であり、中国国家主席の同国訪問は9年ぶりでもある。昨年以来、大統領や首相を含むパキスタン政府要人はパキスタンの政府と国民が習主席の訪問を「切に待ち望んでいる」ことを繰り返し表明。習主席自身もパキスタン訪問に「切に期待している」と表明した。この背景には両国の深い友情と協力の大きな潜在力がある。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 第1に、伝統的友情が時を経てますます輝きを放っている。中パ国交樹立から60年余り、国際情勢は予測のできない変化をし、両国の国内情勢も困難を何度も経験してきたが、変わらなかったのは両国の友情だ。両国の付き合いの多くの物語は美談として伝わり、両国民は互いに親しみを感じている。筆者は米国や東南アジアを旅行してタクシーに乗るたびに、パキスタン系の運転手から中パ友好への認識を様々な形で伝えられる。これは両国の友情が人々の心に深く浸透していることの反映だ。習主席はかつて中国とパキスタンを「苦難を共にする良き友人、良きパートナー、良き隣人、良き兄弟」と呼んだ。パキスタンの指導者は「中国はパキスタンにとって最良の友人であり、外的環境の変化に左右されない両国の友情は長年の試練に耐え、名実相伴っており、パキスタン国民にとって誇りだ」とよく言う。「国の交わりは民の相親しむに在り」。これは事実が証明している。中パ関係の揺るぎなさは民意の厚い土台によるところが大きい。今回のパキスタン訪問で習主席はパキスタン各層の友好関係者と幅広く接触する。これは両国の友好関係を支える民意の土台をさらに突き固め、両国民の深い友情を強化するだろう。

 第2に、互恵協力の原動力がさらに増えている。中パ関係は砂上の楼閣ではない。中パ関係の揺るぎなさには民意の土台という支えがあり、利益の結びつきというつなぎとめもある。1年余り前に両国は「中パ経済回廊」を共同建設し、グワダル港、エネルギー、交通インフラ、産業協力を重点に新たな中パ協力の構造を築くことを決定した。現在、中国が「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)構想を全面的に推進するに伴い、「中パ経済回廊」の重要性は一層際立ち、新たな発展の原動力を獲得してもいる。パキスタンは「1ベルト、1ロード」の建設にとって肝要な接続点の国であり、「中パ経済回廊」は「1ベルト、1ロード」の重要な構成部分となっている。「中パ経済回廊」は「1ベルト、1ロード」構想実行の成功モデルとなる可能性が高く、パキスタンに経済発展と民生改善をもたらすだけでなく、中パの経済・貿易関係をさらに緊密なものにするだろう。習主席の今回の訪問は「中パ経済回廊」の建設を力強く後押しする見通しだ。


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