先月31日はアジアインフラ投資銀行の創設メンバーとしての参加申請の締め切り日だった。同日午後6時現在、参加を申請した国は46カ国に上り、このうち30カ国はすでに創設メンバーとなっている。参加申請の動きは一段落するが、いくつかの疑問点がまだ残っている。中国中央テレビ(CCTV)が伝えた。
▽本部はどこに? 北京市西城区の金融街か
北京市の金融街は金融機関の本部がたくさん集まるエリアだ。全国政協礼堂の近く、セメント壁で囲まれた工事現場で現在作業が進められており、複数の権威筋からの情報によると、この場所にAIIBの本部が置かれることになるという。
AIIBの本部が北京に置かれるというのはごく自然な流れだが、交渉に参加した関係者によると、北京に確定する前には一連の争奪戦が繰り広げられたという。
メディアの報道によれば、3月23日には創設メンバーとなったインドネシアが本部を首都ジャカルタに置きたい意向を示した。同25日には在中国インドネシア大使のスグン・ラハルジョ氏が、「AIIBの東南アジアの『地域代表機関』をインドネシアに設立したい」と訂正。事情を知る関係者によると、サウジアラビアも本部を自国に置くことを主張し、湾岸諸国の金融界における地位向上を目指したという。また韓国メディアも、韓国に本部が設立されることを希望すると報じている。
▽初代総裁は誰に? 金立群氏が有力
21カ国の財務大臣や代表が北京でAIIBの設立覚書に調印する前日の2014年10月23日、中国国際金融有限公司の金立群董事長(会長)がその職を辞して、新たに財政部AIIB準備チームの代表に就任した。AIIB多国間臨時事務局の事務局長も兼任することになった。