全国政治協商会議の記者会見では、各大手メディアが報道合戦を繰り広げるとともに、最新鋭の取材道具が使われる光景も目を引いた。だが新技術を取り入れているのはメディアだけではない。今年の両会では、人大代表や政協委員も「新技術」を使うようになった。中国広播網が伝えた。
大会開催費の節約の指令を受け、今年の両会には従来の通信手段に加えて、携帯アプリが取り入れられた。2月28日に登場していた「全国政協」という名のアプリである。背景は赤で、下の部分からページが選べる。「ニュース、議論、通知、映像、提案」の5つの機能がある。会場に入ると、委員らはSMSを受け取る。身分証明書と携帯番号の二重の認証を受けると使えるようになる。
さっそく試してみたという花亜偉・政協委員によると、このアプリでは、委員の活動内容や会議資料、動的通知、ニュースなどがそろっている。
山東代表団の代表らの意思疎通や討論には、別の方式が使われている。北京に向かう最中、山東の人大代表の一部は、メッセンジャーアプリ「微信」(WeChat)のグループに集まった。提案したのは記者で、すぐに代表らの賛成を得た。代表らは次々とグループに入って交流し、「賛」(いいね)を押し合った。山東省最初の農民工(出稼ぎ労働者)の人大代表である陳雪萍さんは、今後もみんながこのグループを使って意思疎通や学習をはかることになることを信じていると語った。
大会運営や討論のほかには、新技術を利用して資料を収集し議案の提案を準備する人大代表や政協委員もいる。