春節(旧正月、今年は2月19日)が終わり、多くの産業で人材募集の幕が上がった。情報分類サイトの趕集網がこのほど発表したデータによると、春節後には運転手、建築作業員、ガイドなどの職種で人材を急募しており、2014年12月末から15年2月までに同サイトが統計の対象とした全国データによれば、建築作業員の平均月収は今や1万元(1元は約19.1円)に迫るという。人手不足の10職種は、建築作業員、観光ガイド、運転手、切符やホテルの予約サービス係、宅配便配送員、ガソリンスタンド従業員、ライフガード、ボーイ長、メークアップアーティスト、後方支援業務担当者となっている。「京華時報」が伝えた。
▽運転手が最も人手不足
同サイトの報告によると、目下、人手不足が一番深刻なのは運転手で、需要1人に対して0.22人しか供給がない。その原因は仕事がきついことと流動性が高いことにあり、供給が相対的に不足している。建築作業員は仕事がきつい上に高い技能が要求されるため、需要がたくさんあるものの、需要1人に対して供給は0.24人にとどまるという。
同サイトが対象とする企業が発表した雇用情報と求職者の簡単な履歴を総括したところ、供給不足の職種のうち建設作業員の平均月収が最も高く、14年12月~15年2月の最新データによれば、全国では平均9621元に達したという。
業界の分析では、中国経済のモデル転換が「新常態」(ニューノーマル)に突入するのにともなって、中国の人件費の安さという「人口のメリット」が徐々に失われ、第一線のサービス産業や労働集約型産業の人件費が大幅に増加することが予想されるという。同サイトのまとめた統計によれば、現在の人手不足の職種の平均月収をみると、建築作業員が最も高く、次はガイドの9415元、3番目は運転手の8541元、4番目は切符やホテルの予約サービス係の5815元、5番目は宅配便配送員の5340元が続く。
▽北京は人手不足のトップ都市
15年の都市別人材需給状況をみると、北京の人手不足が最も深刻で、人手不足の職種が多く、応募者は少なく、人材不足のトップ都市となっている。上海は3番目で、応募者はまばらだ。上海という大都市周辺の地域にとってみれば、上海の人材吸引力はそれほど強くない。というのも、上海以外の中小都市でも同じくらいの報酬の仕事を探すことが可能で、わざわざ大都市で高い家賃の部屋に住んだり、せわしないリズムの生活を送ったりしなくても済むからだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月4日