パナソニックが家電事業を大幅に縮小したのに続き、別の日系メーカーも同じような行動を取り始めた。
共同通信社の報道によると、東芝はこのほど、テレビ事業が赤字続きであることから、3月以降徐々に海外市場向けテレビの研究開発と販売をストップすることを明らかにした。北米、欧州、アジアなどの市場が対象だという。
業界関係者は、「日系家電ブランドの海外市場が徐々に縮小しており、中国企業の海外での発展に一定のチャンスがもたらされているが、日系ブランドには後継者がいて営業を続けており、市場を奪うのは容易ではない。中国メーカーは自分を鍛えなければ、日系メーカーや韓国メーカーと伍していくことはできない」と話す。
▽東芝 海外でのテレビ販売から撤退
日本メディアが伝えたところによると、東芝は1月29日、海外でのテレビ開発・販売から撤退することを明らかにした。現在の東芝のテレビ事業の主要海外市場は北米、欧州、アジアだ。北米市場では、電子機器受託生産(OEM)大手の仁宝電脳工業株式有限公司にブランドライセンスを提供し、同公司は「TOSHIBA」ブランドのテレビの開発、生産、販売を行い、東芝はライセンス料を受け取る。欧州市場とアジア市場では、海外企業と交渉を進めており、海外での自社開発・販売から撤退する予定で、今年4月までに交渉をまとめたいとしている。
東芝は海外市場撤退の主な原因を、「ここ数年間、海外で普及価格帯の製品の競争が激化し、テレビ事業は赤字続きだった」と説明する。財務報告によると、2014年第1~3四半期(1~9月)のテレビ事業の売上高は前年同期比15%減少して、1542億円に低下し、このうち海外が占める割合は75%に上ったという。