最近、無料メッセンジャー「微信(ウィーチャット)」のモーメンツに広告が表示されるようになり、ネットユーザーの不満を呼んでいる。中には、「微信はユーザーのモーメンツでの発言を分析して、表示させる広告を選んでいる」、「ユーザーをランク分けしている」などの声も上がっている。法制晩報が報じた。
25日より、微信のユーザーが、モーメンツに送られてくる高級自動車メーカー「BMW」や携帯メーカー「ヴィーヴォ」などの広告を画像にし、モーメンツにアップしている。
広告表示に対して、「BMWの広告が表示され、ちょっとうれしかった。私もお金持ちということね!」とポジティブなつぶやきがある一方、「微信に人質にされた気分」とブーイングを上げるユーザーもいる。また、多くのユーザーが、「広告表示は、微信が死ぬ予兆」との見方を示している。
騰訊が独自の人工知能技術を駆使?
「微信の広告は、ビッグデータに基づいて、ユーザーのモーメンツにおける発言の特徴や画像を分析して表示されている」と考えるネットユーザーのほか、「このような広告表示は、自然言語理解や画像識別などの人工知能技術と関係がある。騰訊(テンセント)が、内部で秘密裏に研究開発している人工知能技術を試験的に採用しているのでは」との声もある。
業界関係者は、この広告表示は、ユーザーが「いいね!」を押したり、コメントを寄せたりすると、システムが「ユーザーは広告に関心がある」と認識し、その広告をそのユーザーの他の連絡先にも送る仕組みになっていると分析している。「例えば、BMWの広告が表示されたとしても、実際のターゲットになっているわけではなく、お金持ちの知り合いがいるという可能性が高い」というのだ。