中国が海外の大学などの教育機関と提携し、中国語や中国文化の教育などを目的に設立した公的機関・孔子学院の本部は13日、約70カ国の大学約200校が現在、孔子学院設置を申請している一方で、契約更新を行わなかったり、閉鎖したりする機関があるのもいたって普通のことであるとの見方を示した。新華網が報じた。
スウェーデンのストックホルム大学は、上海の復旦大学と提携し、孔子学院を設置していたものの、昨年年末に契約が切れ、院長が退職したほか、関連のアカデミーの教授らの意向もあり、契約更新をしないことに決めた。
同決定に関して、ストックホルム大学の学長は孔子学院本部に書簡で、「孔子学院は半年後に閉鎖されるが、当校には能力ある中国語教師がおり、中国語教育に影響が出ることはない。同決定は政治とは無関係」と伝えた。
孔子学院設置に関する規定では、各国の大学が設置、閉鎖を自由に決められるとされているため、孔子学院本部も閉鎖に同意した。2014年末の時点で、127の国と地域に、孔子学院476校が設置されると同時に、小中高校の孔子課堂851カ所が設置されている。
孔子学院は、海外の教育機関から孔子学院本部に対して設置の申請があった場合、認可取得後、中国の大学と提携する形で設置される。そして、両校が共同で立ち上げた理事会が、各年度の業務計画や予算などを決定する。資金管理は、両校が合意した規則に基づいて管理されるほか、共同で教師を派遣し、人員を管理するなど、共同運営、ウィンウィンを理念としている。日常の運営は海外の機関が主体となって行い、「孔子学院の規定」に基づいて、統一された名称、表示を用い、各国の精神や学校運営の特色を十分に尊重し、現地の習慣に合わせて臨機応変に中国語教育や文化交流活動を展開している。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年1月14日