李嘉誠氏が率いる「長和系」は9日、「世紀の大再編」と称する合併・再編・再上場プランを明らかにした。「新京報」が伝えた。
同プランでは、李氏傘下の2大グループ=長江実業(集団)有限公司(長実)と和記黄埔有限公司(和黄)の資産を、最終的にケイマン諸島を登記地とする新会社2社=長江和記録実業有限公司と長江実業地産有限公司に分割し、新会社は香港で上場する予定だ。長江和記は長実と和黄の不動産分野以外の事業を保有し、長江実業は不動産事業を保有・運営するという。
▽李氏「株主の資産価値上昇にプラス」
長実と和黄はともに香港証券取引所に上場する企業であり、両社の株式はハンセン株価指数を構成する成分株になっている。長実は銘柄コードが「0001」で投資家の注目が集まりやすい。ダウ・ジョーンズ社によれば、再編の情報が伝わると、両社が米国市場で上場する米国預託証券(ADR)の価格は香港での終値より10%以上高くなったという。
投資家への説明資料によると、再編前には李氏ファミリーは長実の株式を43.42%保有するが、再編後は新会社の長江実業の株式を30.15%保有するにとどまるという。また李氏ファミリーはこれまで長実を通じて和黄の株式を約24.22%保有していたが、再編を経て和黄が長江和記に統合されると、李ファミリーにとっては実際には不動産事業の株式が13.27%減り、非不動産事業の株式が5.93%増えることになるという。
李氏はこの世紀の大再編について、「グループの歴史における重要な一里塚だ。再編が完了すれば株主の資産価値を上昇させる上でプラスになる。再編が完了すれば、2つの会社の真の価値がどれぐらい上昇するかがわかる」と話す。
また李氏は、「今回の取引は少なくとも2つの面で株主の資産価値を上昇させる。1つは持ち株会社の安売りの懸念を解消させ、株主のために企業の実際の価値を発揮させ、長実と和黄の株主に恩恵を行き渡らせる上でプラスになる。もう1つは分割後は長江和記と長江実業の事業の境界線が明確になり、投資家がグループの関連事業への投資をめぐってより正確な分析を行う上でプラスになり、株主の資産価値のさらなる上昇が期待できる」と話す。
長実と和黄が出した公告によると、これまでのような段階的な持ち株構成をやめ、和黄の株式は今後は間接的な保有を行わず、間接的保有により生じていた持ち株会社の安売りの懸念が解消することになる。よって、このプランによって株主の資産価値がただちに発揮されるようになるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月12日