韓国のインターネット上にこのほど、聴覚障害のある青年が1人で日本旅行に訪れた時の感想をつづった文章が掲載された。以下はその内容。
僕は聴覚障害があり、しゃべることができない。そのため、韓国では何かと不便に感じることも多い。韓国人である上に、言葉が話せない僕が1人で日本に旅行に行くことを家族や友達はとても心配したし、僕自身も少し怖かった。
しかし、実際に日本に行ってみると人々はとても優しく、僕が耳が聞こえないことをジェスチャーで伝えると、みんな快くペンと紙を貸してくれた。日本にいる間は、障害のことが全く気にならなかった。よく日本人は他人に対して警戒心が強いと言われるが、ラーメン屋のおじさんやおばさん、通りすがりの学生たちはみんなとてもフレンドリーで、笑顔で道案内をしてくれたし、僕の代わりに、人に道を尋ねてくれることもあった。特に印象に残っているのは、ある高校生に道を尋ねた時、「ここからはかなり遠いよ」と僕を自転車の後ろに乗せ、目的地まで送ってくれたことだ。旅行中に出会った日本人の中に、僕を変な目で見る人は一人もいなかった。
最近、韓国を嫌う日本人が増えていることはもちろん知っている。右翼団体などによるデモを見ると嫌な気持ちになるし、心が痛む。しかし、今回の旅行で出会った日本人たちは、そういう日本の短所をすべて忘れてしまうくらいの良い思い出を僕に与えてくれた。
韓国を悪く言うつもりはないが、ただ、日本人の市民意識はそれほど素晴らしいものだったことを伝えたい。日本政府が間違った行動をしたとしても、日本人の大部分は優しく良い人だ。韓国社会も日本のように、すべての短所をカバーできるほど、優しい心を持つ人であふれてほしい。
レコードチャイナ 2015年1月8日