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中国で低迷のトヨタ、ブランド力の失墜が顕著に (2)

人民網日本語版 2015年01月04日10:56

トヨタのシェアの急降下の中心的な原因は戦略の保守性によるもので、市場の見立ての誤りやリコールも影響している。トヨタは、中国自動車市場の急成長というチャンスを逃し、中国市場の拡大による利益を取りこぼし、競争相手に完全に遅れを取ることとなった。

▽プリウス:ブランド力も製品力もダブルで低下

中国ではかつて、「車到山前必有路,有路必有豊田車」(車が山に着けば必ず道はある、道があれば必ずトヨタ車がある)というトヨタのキャッチコピーが一世を風靡した。だがトヨタは、ヒット車種をなかなか生み出せずに、何度も失敗を繰り返した。

ハイブリッド分野で世界を率いるトヨタは、傘下のハイブリッド車(プラグイン式を含む)を世界で700万売り上げてきた。米国での販売台数は2013年に30万台を超え、同年の広汽豊田の全車種の販売台数を上回った。だがトヨタのハイブリッド車は中国ではなかなかうまく行っていない。一汽豊田と広汽豊田は今年、国産ハイブリッドシステムを搭載したカローラとレビンを売りだすが、この2車種が市場に受け入れられるかはトヨタのハイブリッド車の成否にかかわる。

豊田自動車研究開発センター(中国)有限公司の松本真一・副総経理(副社長)によると、プリウスの中国での不調は、車種自体がなかなか市場に受け入れられていないためと考えられる。世界で累計4000万台を売り上げたカローラは中国での人気も高く、燃費に優れたハイブリッド車という要素が加われば、中国での販売に成功する可能性は高い。

▽新型クラウン:ハイエンド車種も威光失う

ブランドの失墜は車の販売価格にも表れている。末端販売価格が市場戦略で次々と引き下げられているのはその直接的な表れと言える。

トヨタの主力車種ではるカムリはかつて、中型セダンの中高級車として圧倒的な人気を誇っていた。2009年、マゴタンとパサートの販売台数は合わせても18万台に過ぎなかったが、カムリは一車種で16万台近くの売り上げを記録していた。昨年1月から11月までカムリの販売台数は約13万台とそれなりの規模を保ったが、末端の販売現場では3万元(1元は約19.4円)から4万元の割引が行われ、最低価格は14万元にまで下がり、一汽大衆のサギターなどコンパクトセダン並となった。

トヨタブランドの代表格であるクラウンも苦境にある。昨年1月から11月までの売り上げは1万4千台にとどまり、アウディ「A6L」の月間売り上げ程度となった。最高級車の不調は、トヨタブランドの下落をさらに加速させている。

トヨタは世界市場ではまだ強い。だが中国市場での低迷は経営陣の頭痛の種となっている。ブランド失墜の局面をいかに転換するかは、トヨタにとっての大きな課題と言える。中国市場での敗北が今後も続けば、世界販売トップの座からトヨタが転がり落ちる可能性も否めない。(編集MA)

「人民網日本語版」2015年1月4日


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