10月29日に行われた中国塩業協会の第7回会員代表大会で、製塩業の体制改革法案が国家発展改革委員会(発改委)主任弁公会議で採択され、各部・委員会での意見募集が完了したことが明らかになった。証券日報が伝えた。
製塩業改革方案は6つの部分・計20項目に分かれ、その中心的内容は塩専売制の廃止だ。具体的には、2016年より塩専売制の関連規定を廃止し、既存の食塩生産定点経営企業の市場撤退を許可するほか、食塩流通企業の地域を跨ぐ経営を許可し、全ての塩製品の価格を開放し、食塩の卸売・流通を許可する。2017年より、新たな方案に基づいた製塩業の経営が実施される。
塩業協会によると、草案では、2015年は引き続き塩の専売制を実施するが、2016年にはフランチャイズを取りやめると同時に、企業による新許可証の申請を開始、2017年以降は新許可証を獲得した企業による新たな経営活動を実施すると規定している。
ある研究機関は「真っ先に改革の恩恵を受けるのは、市場化運営の体制内に組み込まれた企業。地方の大型製塩企業も徐々に生産、卸売、輸送の一体化に向けた方向へと発展していくだろう」との見方を示す。
▽改革の要は専売制の廃止
現時点で、中国において専売制をとっているのはタバコと食塩のみ。中塩総公司及びその傘下の各塩企業が管理者と経営者をかねるという塩の専売体制は、かねてより非難されてきた。
ここ数年、製塩業改革の呼び声が高まってはいたが、明確な進展は得られていなかった。2005年、発改委が製塩業改革方案の制定を提起し、2007年に草案が提出された。しかし、その後製塩業の管理が発改委から工業・情報化部(省)に引き継がれたため、改革は棚上げとなっていた。2009年末、発改委と工業・情報化部は製塩業の体制改革に向けた業務グループを立ち上げ、改革方案が再度提起されることとなったが、その後も長い間、関連の措置が打ち出されていなかった。