韓国仁川(インチョン)で開催されたアジア競技大会で、韓国メディア記者のカメラを盗んだとして、日本選手団からの追放処分を受けた競泳の富田尚弥選手が、「これは冤罪であり、第三者が私の鞄にカメラを入れた」と主張した。富田選手は来月6日に名古屋市で記者会見を開く予定で、その際に、「無実の罪」を説明すると見られ、世間の関心を集めている。東南快報が伝えた。
「スポニチ」など日本の複数のメディア報道によると、日本水泳連盟はこのほど、富田選手の窃盗事件に絡み、同選手を2016年3月31日まで選手登録停止処分とすることを正式に決定した。これは、富田選手がこの期間中、国内外の競技大会に一切参加できないことを意味する。富田選手は、「盗みはやっていない」と主張、11月6日の記者会見で詳しく説明するとしている。
韓国インチョン地方検察庁の起訴状によると、富田選手は9月25日、他の日本人選手の応援で行ったインチョンの屋内競泳場の観客席で、韓国通信社記者のカメラを盗んだ。その後、警察からの事情聴取を受け、犯行を認めた。被害者側が、「彼の選手生命を奪うことは望んでいない」と申し出たことから、富田選手は「略式起訴」処分となり、罰金100万ウォン(約10万4千円)を納め、裁判には持ち込まれなかった。
日本水泳連盟は10月7日、富田選手を「選手登録停止処分」とすることを決定、翌8日に本人に通達した。富田選手は同日から2週間以内ならば異議申し立てを行うことができたが、申し立ては行われなかった。この決定は、30日の臨時理事会で正式に承認、発効された。富田選手は所属会社から解雇された。経済的なバックアップと競技会出場の道が閉ざされた状況で、かつては「平泳ぎ王・北島康介の後継者」と期待された富田選手が、アスリートとして再び活躍できる日が再び来るのかどうかは、今のところ未知数である。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年10月31日