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華僑スパイ容疑事件 証拠を捏造した韓国情報機関の職員らに実刑

人民網日本語版 2014年10月29日16:34

韓国の情報機関である国家情報院(国情院)の職員が、華僑出身のソウル市公務員・劉氏のスパイ容疑事件の証拠として、中国の公文書を組織的に捏造した事件で、ソウル中央地裁刑事26部は28日、国情院の職員と協力者などに実刑を宣告した。国情院のイ・ジェユン処長、キム・ポヒョン課長、クォン・セヨン課長、イ・インチョル在瀋陽韓国総領事館領事、韓国国情院在中国朝鮮族協力者のキム・ウォンハ氏とキム・ミョンソク氏にそれぞれ、懲役8カ月から2年6カ月の判決が言い渡された。韓国メディアの報道を引用し、環球時報が伝えた。

朝鮮華僑である劉氏は中国パスポートを持ち、中国を経由して朝鮮と韓国を行き来することができた。韓国国情院は、劉氏が諜報活動を行っているとし、昨年2月にソウル中央地方検察庁に起訴した。国情院は、スパイ事件の証拠として劉氏の中国出入国管理記録などの公文書資料を裁判所に提出、資料は中国の公安部門および国境検査所が発行したものだと主張した。しかし、中国側の確認の結果、これらの資料は全て偽造されたものだった。その後の調査により、韓国国情院の職員が中国公安部の職員と身分を偽り、ファクスを使って偽造文書を在瀋陽韓国総領事館に送っていたことが判明した。

韓国・聯合ニュースは同事件について、「韓国の情報機関による『証拠の捏造』が判明したのはこれが初めて」と報じた。韓国の通信社・ニューシースは「ソウル中央地裁は、国情院による証拠の捏造は韓国の司法の公正性を著しく損害する行為であり、韓国国民の国情院に対するイメージと信頼が損なわれたとの見方を示した。特に、在外大使館・領事館の職員が中国公安部の証拠を偽造したことで、中国における韓国のイメージに悪影響が及んだばかりか、今後の正常な業務執行にもマイナス影響が及ぶだろう」と報じた。

この事件を受け、国情院第2次長が今年4月14日に辞意を表明したほか、朴槿恵(パク・クネ)大統領、国情院の南在俊(ナム・ジェジュン)院長も謝罪を表明している。(編集SN)

「人民網日本語版」2014年10月29日

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