2014年7月17日  
 

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BRICS開発銀行の設立、世界の金融体制を動かす

人民網日本語版 2014年07月17日08:21

中国、ブラジル、ロシア、インド、南アフリカは15日、ブラジルのフォルタレザで、BRICS開発銀行の設立と、資金融通を目的とする外貨準備基金の発足を決定した。BRICS開発銀行の設立は、BRICS5カ国および世界に対して、どのような影響をもたらすのだろうか?人民網が伝えた。

▽各国が100億ドルずつ拠出

開発銀行の初期資本は500億ドルで、各国が100億ドルずつ拠出する。7年以内に1000億ドルまで増資する予定だ。外貨準備基金は1000億ドルで、中国が410億ドル、ロシア・ブラジル・インドがそれぞれ180億ドル、南アフリカが50億ドルを拠出する。

中国社会科学雑誌社の林躍勤氏は、「BRICS開発銀行の設立と外貨準備基金の発足は、中国が提唱したもの。中国の金融外交の多面化が推進されるだろう」としたほか、「開発銀行の設立は、長期的に見て、人民元の国際化に有利だ。将来的にはより多くの新興国が加入する可能性がある。開発銀行は、相互貿易・投資、国際的な金融危機への対処に人民元を使用することになる。これは人民元国際化水準の向上に役立つ」と指摘した。

開発銀行の設立は長期的に見て、新たな国際金融秩序の確立、もしくは、大国による国際金融システム独占の打破につながる可能性がある。

▽発展途上国のために金融安全ネットワークを構築

中国人民大学の李巍・准教授は、「経済的機能を見ると、BRICS開発銀行の職能は世界銀行に相当し、途上国の発展のために資金援助を提供する。外貨準備基金の機能は国際通貨基金 (IMF)に相当し、BRICSが突発的な金融事件に対処するための資金を提供する。開発銀行と外貨準備基金は、BRICS諸国およびその他の新興国、発展途上国のインフラ建設を力強く後押しし、新興国が国際的な資本流動リスクや金融危機の打撃に対処できるよう支援する」と指摘した。

上海国際問題研究院の張海氷研究員は「BRICS金融安全ネットワークの構築は重要な意義を持つ。第2次世界大戦後、世界の経済秩序は西側諸国によって支配されてきた。1つの家に例えると、屋根はG7で、貿易を担当する世界貿易機関(WTO)、金融を担当するIMF、発展を担当する世界銀行が3本の柱だ。米国が主導している世界銀行と異なり、BRICS開発銀行は各国が均等に資金を拠出し、5カ国が平等な発言権を持つ。各国の声に等しく配慮し、1カ国の権利が『巨大化』することを避けることは、西側の独占を打破し、公平・公正かつ合理的な世界の経済秩序を打ち立てる上で重大な政治的意義を持つ」と語る。(編集SN)

「人民網日本語版」2014年7月17日

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