今年31歳 の小保方氏は見た目が女性らしく、所属する理化学研究所や日本のメディアから「リケジョの女神」としてもてはやされた。ピンクや黄色に塗られた実験室の壁には可愛らしい「ムーミン」のシールが貼られ、実験を行う際には祖母から送られたという割烹着を着用した。この研究者らしくない行動もまたマスコミから称賛された。
しかし不正疑惑が発覚すると、日本のメディアは、小保方氏が割烹着を着て実験している写真は理化学研究所宣伝部のPR戦略の一貫であり、実験室の壁も取材前1カ月前に準備されたものだと報道した。
アナリストによると、理化学研究所と独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)は特殊国立研究開発法人に格上げされ、政府から高額な研究費用が支給されていたという。豊富な資金力をもとに、理化学研究所が学術界のスターを作り上げるプロモーションを行っていたとしても、不思議ではない。
小保方氏の不正疑惑は決して特別なケースではない。2005年、韓国ソウル大の黄禹錫元教授が胚性幹細胞(ES細胞)の捏造(ねつぞう)問題を起こし科学界に大きな衝撃を与えた。この2つの不正・捏造事件は経緯だけでなく、露呈した問題までもが非常に似通っていることから、他国に与えた警告としての意義は非常に大きい。いかに第2の禹錫元氏や小保方氏が現れるのを防ぎ、科学界の名誉を汚さないようにするかは、各国にとっても長年かけて解決すべき大きな課題だ。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年7月9日