国家国防科技工業局は4日、「中国核工業集団原子力エネルギー研究院が開発したサイクロトロンは、速度が光速の約半分に達する陽子線を初めて発生させた」と発表した。サイクロトロンは、がん治療に用いられるアイソトープ薬を生産することができる。サイクロトロンの生み出す陽子線はがん治療の新たな手段になる可能性があり、ガンマ線と比べて正常な組織の損傷を大幅に減らすことができる。京華時報が伝えた。
この100メガ電子ボルトサイクロトロンの直径は6.16メートルに達し、世界最大のコンパクト・大パワー型陽子サイクロトロンであると同時に、中国が独自に革新・開発した中で最大のパワーを持つ陽子サイクロトロンだ。この開発成功は、中国が大型超精密磁場技術、大パワー高安定性高周波技術、高排気速度・低温真空技術など、一連のサイクロトロンのコア技術を把握し、革新的な成果を手にしたことを意味する。
サイクロトロンは核科学研究の重要な設備だ。HI-13サイクロトロンは改良後、核科学技術、核物理学、材料科学、生命科学などの基礎研究、エネルギー、医療・ヘルスなどの核技術の応用研究に幅広く使用される。
安信証券の投資コンサルタントの李永曜氏は、「この革新的な成果は、関連する上場企業に利益をもたらす。資本市場では、抗がん・ハイエンド医療機器関連銘柄が投資を集める。投資家は注目が必要だ」と分析した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月7日