国家防総(中国国家洪水・干ばつ対策総指揮部)は21日午前10時、洪水対策の4級緊急対応を発動し、南方の11省・自治区・直轄市に豪雨対策をさらに強化するよう通知した。また国家減災委員会と民政部(民政省)は同11時、江西省と湖南省のこのところの豪雨による洪水の状況を踏まえて、災害対策の4級緊急対応を発動するとともに、作業チームを現地に派遣して状況を視察し、被災者が基本的な生活を送れるよう救援活動に協力した。
今月18日から20日にかけて、江南地域、華南地域の東部と北部、西南地域の東部で持続的に強い雨が降り、1時間の最大降水量は広西チワン族自治区興安県高寨村で420ミリメートルに達した。豪雨の影響により、湖南省は資水と◆(「さんずい」に「元」)水、江西省の撫河、福建省の閩江上流、広西自治区の蒙江と賀江などの中小河川33本で水位が警戒線を超えて洪水が発生し、警戒線を0.01-3.30メートル超過した。資水上流、湘江の支流の涓水では安全が保障される水位を超えた洪水となった。
同総指揮部弁公室がまとめた統計によると、このたびの豪雨により湖南省、江西省、貴州省など各省の45県(市、区)の535郷・鎮の166万3千人が被害を受け、農作物181万ムー(約12万ヘクタール)に被害が出、家屋1500軒が倒壊し、死者は10人、行方不明者は2人となった。
江西省と湖南省の民政庁によると、江西省の減災委員会と民政庁は災害対策の3級緊急対応を発動し、作業チームを撫州に派遣して状況を視察し、綿布団2千枚、タオルケット2千枚、ござ2千枚などの支援物資を提供した。湖南省の減災委員会と民政庁は災害対策の3級緊急対応を発動し、作業チームを邵陽市と懐化市に派遣して状況を視察し、財政庁と協力して緊急救援金600万元(約9837万円)を拠出したほか、テント500張り、綿布団2500枚を提供し、被災者が基本的な生活を送れるよう全力で支援に当たった。
中央気象台は21日午後6時、豪雨黄色警報を引き続いて発表した。同気象台の予測によると、21日午後8時から22日午後8時にかけて、江南地域の中東部、華南地域の中東部と南部、雲南省の北西部と南東部、西蔵(チベット)自治区の南東部などで豪雨が発生する可能性が高く、特に浙江省南西部、江西省の中部と北東部、広東省北部、広西自治区の南部沿海地域などの一部地域で大豪雨(1時間の降水量が100-200ミリメートル)が発生する可能性があり、これらの地域では短時間の強い雨や雷をともなった強い風といった強対流の天気が発生する見込みという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年6月22日