フリースケールのスマートグラス |
「隠し撮り」ができるグーグルグラスが最もクールだと思ってはならない。このほど深セン市で行われたフリースケール・テクノロジ・フォーラム (FTF)2014で発表された眼鏡を使えば、視覚障害者でも新聞を読み、紙幣を識別することが可能になり、生活能力が大幅に回復される。同フォーラムにおいて、米フリースケール・セミコンダクタ社のグレッグ・A・ロウCEOは自社のプロセッサがサポートするウェアラブルカメラを発表した。同製品はすべての眼鏡に取り付けが可能で、印刷された文字を音声に変換することができる。広州日報が伝えた。
グーグルグラスとは違い、フリースケールが発表したこのスマートグラスは、視覚障害者を対象に開発された。同製品内にはカメラモジュールと音声モジュールがあり、カメラが画像を撮影する。利用者が内容を指さすと、カメラが自動的にズームし、その内容を読み取る。
WHOの推算によると、周囲とスムーズに交流できない視覚障害者の数は世界で2億4600万人に達し、中国だけでも1700万人弱にのぼる。多くの視覚障害者は、スマートデバイスで生活を改善したいと願っている。
記者が同製品を使用したところ、そのサイズは一般的なブルートゥースイヤホンほどで、眼鏡のフレームに挟むだけで使用できた。一般的なドルと人民元の紙幣を手に取り、指でそれをさすと、「100ドル、100元」と金額を識別し、正確な情報を骨伝導イヤホンを通じて伝えてくれた。
しかし同製品はまだ英語版しかなく、現在も試用・改善の段階にある。今後は中国語版も発表される見通しだ。
フリースケールによると、同製品の価格は2500ドルに達する予定だ。この価格は発売中のグーグルグラス(1500ドル)を上回る。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年6月6日