ウェアラブルデバイス各社、子供向け市場に照準
健康管理に続き、ウェアラブルデバイスは次の戦場、子供の安全に目をつけた。国内外の各社は今年下半期より、子供向けの防犯用ウェアラブルデバイスを相次いで発表している。しかし業界関係者は、バッテリー性能の不足が、同市場の発展を制約するボトルネックになっていると指摘した。新華網が伝えた。
中国セキュリティソフト最大手の奇虎360は今年10月末、価格199元(約3400円)の「児童安全ブレスレット」を発表した。同製品は子供の安全をリアルタイムでモニタリングすることが可能で、安全エリアの警報や通話などの機能を持つ。同製品は12月に発売を予定している。海外の子供向けスマートウォッチ「FiLIP」も、11月22日よりオンライン販売を開始した。同製品はGPS、Wi-Fi、セルラーネットワークにより、子供の位置情報を保護者の携帯電話に送信し、電話をかけることもできる。中国ファミリーセキュリティの聴風平安衛士(Eachpal)もこのほど、位置測定が可能な子供向けのブレスレットを発売した。保護者は携帯電話を利用し、リアルタイムで使用者の地理情報を獲得できる。
Eachpalの申広岩CTOは、「子供の安全はすべての家庭の関心事だが、同サービスの利用者は少ない。全世界において、この手のウェアラブルデバイスは始まったばかりで、高い将来性を持つ」と語った。
子供向けのセキュリティ・位置測定製品は数年前から発売されていたが、保護者はショートメールで使用者の位置情報を得ることがほとんどで、ソフトが開発されていなかった。今回のウェアラブルデバイスのブームでは、「ハード+ソフト+クラウド」の傾向が強く示されている。各メーカーはハードの他に、ソフトやクラウドの総合サービスにより利便性を高め、収益を創出する潜在的な空間を開拓している。
しかしこの新興市場も、発展のボトルネックを迎えている。申氏は、「バッテリー性能の不足が、利用者の利便性を著しく損ねている」と指摘した。
子供向けのウェアラブルデバイスは現在、主に時計・ブレスレット型の2種類となっている。業界関係者は、「チップ、材料、バッテリー技術の発展に伴い、ウェアラブルデバイスのコストがさらに引き下げられ、快適度とバッテリー性能が高められ、製品の種類も豊富化するだろう」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月9日