日本の首都東京では、タクシーの運転手には60代から70代の高齢者が多い。また病院は実のところ高齢者の社交場になっている。「中国経済週刊」が伝えた。
日本の厚生労働省が発表した最新の調査データによると、2012年の日本人の平均寿命は、女性が86.41歳、男性が79.94歳だ。高齢者が多いこと、これが現代日本社会の最大の特徴であり、日本社会が変化に乏しく全体として保守化している重要な原因でもある。
日本人は世界中の人がため息をついてうらやむようなハイレベルの福祉を享受している。だが高齢化がますます進むにつれ、国の財政負担もますます重くなった。社会福祉制度を大幅に改革すれば、非常に大きな政治的影響力をつ高齢者が手を結んで反対する。改革を行わなければ、日本経済は健全に持続していくことが難しくなる。
今日の日本社会は、いつにも増して改革を必要としながら、これまでのどの時よりも改革が難しくなっている。
▽高齢化社会の保障は消費税?
日本紙「読売新聞」は今年1月8日の社説の中で、「約50年前には、10人の現役世代が1人の高齢者を支えていた。だが、今は2.4人で1人の『騎馬戦型』だ。2050年頃には、現役世代1人が1人の高齢者を支える『肩車型』社会が到来する」と論じた。
かつて日本の民間シンクタンクに勤めていた田中健さんによると、日本は今、ループに陥っている。高齢者が多く、医療や介護に費用がかかりすぎる一方、過去に積み上げた資産には限りがあり、税制度を活用し、税金という方法を通じて社会福祉制度の運用を保障するしかない。高齢者の社会福祉を維持するため、やむなく税率を引き上げることになったという。
日本は高齢者に関わる社会福祉の改革を進める必要がある。現役世代10人で1人の高齢者を支えていた時代に作られた税制体制では、2.4人で1人を支える現状に対応できない。
税率引き上げによる税制改革が必要なことは、以前から共通認識となっていたが、どのように改革するかについては、長らく論争が続き、答はみつかっていない。