日本のテレビメーカーは新年早々にテレビ事業を調整した。パナソニックとシャープは今後、ブランド名を貸し出して生産を進め、ソニーはテレビ事業の分社化により黒字化を目指している。日本企業のテレビ事業は今後どうなり、世界のテレビ業界の構造にはどのような変化が生じるのだろうか?新たな構造は新しいモデルを生むだろうか?北京商報が伝えた。
◆日本企業、テレビ事業を手放す
日本メディアの報道によると、シャープは米家電量販最大手のベストバイと提携し、3種類のサイズの液晶テレビのブランド使用権を提供した。ベストバイはEMSで生産したテレビを「シャープ」ブランドで販売する。シャープ(中国)投資有限公司の広報部門の担当者は、シャープは北米の家電量販業者とブランド面の提携を実施しているとしたが、具体的な企業名についてはコメントを控えた。
日本メディアは、パナソニックが低迷するテレビ事業を再編し、中国メーカーにブランド名を貸し出し、大規模委託生産を実施すると報じた。パナソニックは中国大陸部と台湾地区のメーカーに設計と生産を委託し、早ければ2014年度内にアジアの新興国で「パナソニック」ブランドのテレビを販売することになる。パナソニックの広報部門の尤楠氏は、「時期については、決定済みの計画はない」と語った。ソニーはテレビ事業を独立した子会社とする。ソニーの関係者は、テレビ事業の発展に注力し黒字化を実現すると述べた。
◆3者鼎立が2者のトップ争いに
家電業界アナリストの劉歩塵氏は、「シャープにせよパナソニックにせよ、テレビ事業のEMSの実施は、同事業の収益を見込んでいないことを意味する。重要な事業であれば、企業が自ら経営しようとすることが一般的だからだ」と指摘した。家電業界アナリストの梁振鵬氏はソニーの分社化について、「分社化は資源の集中、特に企業の中心的な事業にとって有利とされているが、現在のソニーの収益状況を見ると、分社化はテレビ事業を手放す予兆である可能性がある」と分析した。