中国高級品市場は緩やかな成長の基調を次第に強めている。ベイン・アンド・カンパニーが昨日発表した「中国高級品市場研究報告2013」によると、中国大陸部の高級品市場の成長は今年さらに減速し、年成長率は約2%となる見通しだ。30%前後にも達したかつての力強い成長とは大違いで、この緩やかな成長基調は来年まで続く。北京商報が伝えた。
贈答品は以前、高級品市場を構成する重要な一部だった。ベイン・アンド・カンパニーの報告によると、高級品市場に対する政策の影響は非常に大きく、特に顕著なのが腕時計や男性消費者向け商品の伸びにブレーキがかかったことだ。腕時計は中国国内の高級品購入総額の5分の1以上を占めるが、今年は売上が11%減少した。他に、かつて高級品市場の中心を担った化粧品、香水、スキンケア用品なども昨年の15%から10%へと成長が減速した。
成熟した市場では、高級品市場は女性主導であるのが一般的だ。中国大陸部ではこれまでずっと男性消費者が市場の成長を牽引してきたが、現在では女性消費者が先頭に立とうとしている。ベイン・アンド・カンパニーの Bruno Lannes氏は「中国市場では、国際的高級品ブランドは男性消費者向けの商品から女性消費者向けの商品やファッションに焦点を移しつつある」と指摘。ベイン・アンド・カンパニーによると、女性消費者向けの商品やファッションは今年8-10%の力強い伸びを示した。
女性消費者の急速な台頭から考えて、中国大陸部の高級品市場は今年1160億元規模になると見られる。中国は依然として世界最大の高級品購入国で、世界の高級品購入総額の29%を占める。これは前年比4ポイント増だ。
また、ユーロ安と海外市場の豊富な品揃えを受けて、中国人消費者は高級品は海外で購入する傾向を一層強めている。報告によると、今年は中国人消費者の高級品購入の3分の2以上が海外でのものだった。これは昨年と比べて大幅な増加で、国際ブランドは中国出店の歩みを緩めている。
高級品ブランドが中国で直面するトラブルは発展の減速だけではない。英国の代表的ブランド、バーバリーは商標権維持の道で再び壁にぶつかった。バーバリーチェックの商標が3年続けて使用されなかったことを理由に、先日国家工商行政管理総局商標局に取り消されたのだ。その上、商標取消しを申請した深センの革製品メーカー・路必達馬球による5億元の損害賠償請求にも直面する。路必達馬球は長年にわたってバーバリーから財産保全、禁止令、証拠保全など訴訟手段による侵害を受けて、大きな損害を被ったとしている。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年12月18日