社会科学院、経済青書発表 来年のGDPは7.5%成長
中国のGDP成長は、今年は7.7%に達し、来年は約7.5%となる見込みだ。中国社会科学院は10日、経済青書を発表し、中国経済の今後の情勢に関する同院の予測を明らかにした。「新京報」が伝えた。
▽経済の超高速成長期が終了
青書によると、中国経済は今年、安定しながら良い方向に向かう状況となり、第1四半期の成長率は7.7%、第2四半期は7.5%、第3四半期は7.8%となり、年初に確定した目標の通年7.5%を実現する見込みとなっている。来年の中国の経済成長は、経済情勢の合理的区間を引き続き保ち、成長率は7.5%前後と予想される。
青書の副編集長を務めた中国社会科学院数量経済・技術経済研究所の李雪松・副所長は青書発表・中国経済情勢報告会で、長年にわたって増加していた全国労働年齢人口は2012年に下降に転換し、海外貿易による収益と人口ボーナスとが徐々に弱まっている中、中国経済はすでに超高速成長期を脱し、安定の中で前進を求め、クオリティーと効率を高める中高速成長の階段に入ったと語った。
▽来年のCPI上昇率、今年を上回る見込み
青書によると、今年の消費者物価指数(CPI)は2.6%の上昇、生産者物価指数(PPI)は1.6%の下降、投資品価格は1.1%の上昇となった。
李副所長は、「これらの価格の上昇率はいずれも昨年と横ばいだ。可処分収入の成長速度はGDPの成長速度より低くなっているが、都市と農村をならせば、GDPの成長速度とほぼ同じとなる」としている。
来年、これらの物価指標は上昇となる見込みだ。「2014年の物価は穏やかな上昇傾向を保ち、CPIは2.8%の上昇、投資品価格は1.3%の上昇となり、2013年の水準をわずかに上回る」と李副所長は語る。