社会科学院、経済青書発表 来年のGDPは7.5%成長 (2)
経済成長を引っ張るその他の主要指標については、例えば固定資産投資は、今年は45兆元を越えると見られ、名目で20.4%の成長、実質で19.2%の成長となると見られる。全体の投資水準と成長水準は昨年とほぼ同等となっている。
輸出入の指標については、今年の輸出と輸入はそれぞれ8.7%と7.5%の成長となると見られ、貿易黒字は2700億ドル程度と予想されている。来年の輸出と輸入の成長率はそれぞれ約9.1%と約8.5%となる予測だ。
■注目点
【政府債務】負債がさらに高まれば「持続不可能」に
中国の地方政府の債務は注目を集め続けてきた。国家審計署による全国的な地方政府債務の監査は現在も続けられている。審計署はこれまでに二度にわたって警鐘を鳴らしてきた。同署の通知によると、9省都では、返還義務のある債務の財政に占める割合が100%を超えている。一部の地方では信託やBT(Build Transfer)方式、違法調達などによる様々な融資現象が顕著となっており、一部の地区ではこのような方式で融資された金額が2180億8700元に達した。
李副所長は、来年の経済情勢の分析について説明した際に、「一部の地方政府は負債水準が高く、とりわけここ1、2年は債務増加速度が速い。もしも現在の債務増加が続けば、政府の負債水準はすぐに持続不可能な状態に陥るだろう」と語った。
【金融リスク】銀行の不良債権率が小幅に上昇