石油製品価格 今年初となる3連続の引き下げ
河北省保定市のガソリンスタンド、車が給油中 |
中国国家発展改革委員会(発改委)は14日、1トン当たりのガソリンの価格を160元、ディーゼルオイルの価格を155元引き下げることを決定した。小売換算の全国平均価格は、90号ガソリンが1リットル当たり0.12元、ディーゼルオイルが0.13元値下げされる。価格調整の時間は、11月14日24時。中国国内の石油製品価格が3連続で引き下げられるのは、今年初のことだ。人民日報が伝えた。
今回の調整幅は、現行の石油製品価格形成メカニズム、11月14日までの10営業日の国際市場原油平均価格の変化状況に基づき設定された。10月末より、ドル高、世界の主要石油精製工場の季節的なメンテナンスに伴う原油の需要減などにより、国際市場における石油価格が低下し、同10営業日の平均価格が下落していた。
米国の原油在庫が膨らんでおり、中東情勢が緩和に向かうといったプラス要因により、国際石油価格が低下している。このほど欧米が発表した経済指標は好転しているが、米国の原油在庫は7週連続で増加しており、市場の需要低迷を反映している。これに中東情勢の緊張の緩和が加わり、国際原油価格に強い影響を及ぼした。そのうちニューヨーク原油価格は12日に、5カ月ぶりの低水準となる1バレル当たり93.04ドルまで値を落とし、ロンドン市場のブレント原油も値を下げた。
大口商品情報を提供する生意社の統計データによると、今回の価格調整前、中国の精製油価格は今年に入り計6回の値上げ・計6回の値下げによる12回の調整を経ており、ガソリン価格は1トン当たり55元、ディーゼルオイル価格は75元値下げされた。今回の値下げにより、全体的な値下げ幅はさらに拡大する。
石油関連情報を扱う中宇資訊の路偉才アナリストは、「長期的に見て、全国範囲内で石油製品の品質向上の取り組みが続けられており、かつ石油精製工場が集中的なメンテナンスの時期に入り稼働率が下がっているため、国内の石油製品の供給が逼迫しており、価格が安定的に上昇する流れを示すだろう」と予想した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月15日