輸入車の買い方が賢明でなくつけこまれる中国消費者
中国の自動車価格が世界一高いという話題が、近頃ひっきりなしに聞こえてくる。実際、中国の輸入車価格が、特に高級輸入車の価格が海外の2倍から数倍にもなっていることは争えない事実だ。自動車営業販売の専門家として著名な蘇暉氏(元北京亜運村自動車取引市場センター総経理(社長)、中国自動車流通協会(CADA)有形自動車支部副会長)によると、輸入車の価格が高いのはディーラーのせいばかりではなく、消費者にも責任がある。高額の輸入車を購入する重要な理由は、なんといってもメンツで、ディーラーが値段をつり上げても喜んで買う人がいる。それなら高値で売らない手はないというわけだ。このようなおかしな消費行動が、輸入車の価格を3倍、5倍とつり上げている。中国新聞網が伝えた。
蘇氏は次のように述べた。
▽輸入車の高価格はディーラーだけのせいではなく消費者にも責任
国内で輸入車の価格が高くなる原因は、輸入車の価格にはメーカー、総代理店のコスト、経費、利益、および関税、消費税、増値税(付加価値税)、強制認証制度(CCC、3C)のための費用など一連の税金も含まれる。ディーラーが倉庫から店へ車を輸送する費用もある。為替相場の影響も大きい。こうした要素が相まって、4S店(販売、部品提供、アフターサービス、情報フィードバックを手がける総合的サービス店舗)に並ぶ頃、輸入車は非常に高額になっている。
こうした原因のほか、消費者の「ミーハーぶり」も輸入車価格を押し上げている。たとえばアウディ「Q7」の場合、2010年にはコネがあってもなかなか買えず、価格は20万元から30万元ほどつり上げられていた。ランドローバー・レンジローバーの価格298万元の最高級クラス車の場合、11年には60万元から70万元以上の価格つり上げがあり、非常に高い売値をつけていた。利益は2倍どころか、3倍にも4倍にも膨らんだとみられる。