日本の消費増税計画 経済回復への影響が懸念
近頃、日本の増税計画が日本経済回復の流れを止めるのではないかとの懸念が強まっている。日銀の黒田東彦総裁は29日、現在の増税計画が日本経済に大きな影響を与えることはないと明言した。麻生太郎財務相も数日前に、消費増税計画の支持を表明した。経済参考報が伝えた。
黒田総裁は「現在の計画に基づき、来年より2年間に分けて消費税率を10%まで引き上げたとしても、日本経済に大きな影響を与えることはない。2段階に分けた消費税増税は、日本経済に深刻な破壊をもたらさない。海外経済の低迷は、日本の経済活動が直面している最大のリスクだ」と表明した。
日本の15年間に渡るデフレが、経済成長を妨げたとされている。安倍晋三首相は今年4月に超量的緩和策を実施し、2年内に2%の物価目標を実現すると述べた。日本経済には、回復の勢いが見え始めた。
経済産業省が30日に発表したデータによると、6月の鉱工業生産指数の速報値は94.5となり、前月比で3.3%低下し、下げ幅は予想の1.7%を上回り、5カ月ぶりのマイナスとなった。海外の需要の影響を受け、日本の自動車および電子部品の生産量が減少した。基調判断については、「緩やかな持ち直しの動きが見られる」と据え置かれている。
これは日本経済の回復の原動力が弱まったことを示している。しかし第2四半期全体を見ると、日本の鉱工業生産指数は前四半期比で1.4%上昇している。経済産業省は7月の鉱工業生産指数は6.5%上昇し、8月は0.9%低下すると予想した。また日本の6月の失業率も、5月の4.1%から3.9%に低下し、4年ぶりの低水準となった。
日本政府は、来年4月に消費税を8%に引き上げ、2015年にさらに10%に引き上げる計画を立てている。日本の公共債の規模は、すでに国内総生産(GDP)の2.5倍弱に達している。多くのアナリストは、「消費税率の引き上げが、日本の財政安定のカギである」と指摘した。日本で債務危機が発生した場合、本国経済のみならず、世界経済の回復ペースが脅かされることになる。ゆえに増税計画は、情勢から見て実施に踏み切らざるを得ない。