日本国籍の評論家を韓国が入国拒否 慰安婦強制連行を否定
日本のNHKテレビは28日、韓国出身で日本国籍の評論家、呉善花氏が韓国・仁川空港で入国を拒否されたと報じた。呉氏は韓国に対する厳しい批判で知られ、今回の入国禁止も過去の過激な評論と関係がある可能性が高いとNHKは分析した。環球時報が伝えた。
呉氏は1956年に韓国・済州島に生まれ、1983年に日本へ渡り留学、後に日本国籍も取得した。現在は拓殖大学国際学部教授。今年4月26日には一部の右翼識者と共に安倍晋三首相に首相官邸での夕食会に招待された。韓国紙・朝鮮日報は以前「呉氏は『強制連行された従軍慰安婦はいない』『靖国神社参拝と侵略戦争は関係がない』『日本による植民地支配が韓国の発展を促した』といった不当な主張を堅持し続けており、日本帝国主義による侵略の歴史を擁護する書籍を出版した。韓国に対する偏見を大々的に広め、日本で嫌韓論を拡散した」と報じた。
NHKによると、入国拒否の理由について同空港出入国管理事務所は「個人的なことであり、本人以外には明らかにできない」とした。産経新聞の28日付報道によると、呉氏は親族の結婚式に出席するため、27日午前11時頃に東京から韓国・仁川空港に到着。入国審査の際に事務所へ連れて行かれ、1時間半後に入国できないと告げられた。同日夜、東京に戻った呉氏は「文明国がすべきことではなく、人権も何もない。(韓国は)もっと冷静に対応してほしい」と記者に述べた。
呉氏は2007年に母親の葬儀のため帰国した際も入国を拒否されたが、その後は許可されていた。日本外務省は「事実関係を確認した上で、対応を考える」としている。
韓国政府に入国を拒否された外国籍の韓国出身者は呉氏が初めてではない。2002年には歌手のユ・スンジュン氏が兵役回避のため米国籍を取得したことで入国を拒否された。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月29日