グリーが中国撤退 補償プランに不満が噴出
グリー中国法人の一部の社員は21日現在も、同社の事業撤退に伴う補償金支給について、合意に至っていない。日本ソーシャルゲーム大手・グリーの中国法人(北京聚逸鋭合網絡科技有限公司)は突如、中国撤退を発表し、130数人の社員が失業した。設立から2年未満のグリーは、統一基準による補償金支給を提案しており、多くの社員からの反発を招いている。京華時報が伝えた。
◆社員側:補償額の差別化を要求
グリー中国法人のある社員によると、「青柳直樹CFO(取締役・執行役員常務)は5月14日午前、中国事業からの撤退を表明し、全社員が解雇された。社員は6月28日までに会社側と『労働契約解除の合意書』に署名した場合、一定の補償金を受けられる」と語った。同日、出勤中の社員らは役員を取り囲み、補償プランについて不満を表明した。会社側は交渉を経て、補償金については話し合いで解決できるとした。
同社員は、「会社の補償プランは、社員の年収×勤続年数+2、3カ月の給与=補償額だ。しかし多くの社員は日常的に残業しており、会社に多大な貢献をしているが、その部分についてはどう計算するべきか。妊娠中の社員についてはどう計算するべきか」と述べた。
グリー中国法人の妊娠8カ月の社員は、「出産保険をこれまで8年間支払ってきたが、会社の突然の撤退により、10数万元の出産保険金と出産休暇の手当を支給されなくなった。会社の役員と弁護士らは、妊婦に何ら配慮をせず、会社側も出産保険と手当について責任を負わないとした。私はすでに、海淀区の関連部門に労働仲裁を申請した」と語った。
◆会社側:追加プランの発表を予定
記者は21日午後にグリー中国法人に電話取材した。ある関係者は、「会社側は今後、補償金に関する追加プランを発表していく。補償に不満を表明しているのは、一部の社員だけだ」と回答した。その後、この電話はつながらなくなった。