安倍首相の「劇薬」が日本売りを招く? (4)
安倍首相の政治理念を踏まえると、継続的な通貨の乱発は必然の成り行きだといえる。安倍首相はまさに無制限の量的緩和を訴えることによって、最終的に首相の座に返り咲いた。日本政府が緊急経済対策に向けて制定した2012年度補正予算の規模は、当初の10兆円から12兆円に拡大しており、政府は与党自民党と最終的な調整を進めている。日本メディアの報道によると、中心となる公共事業には4兆-5兆円の予算が当てられており、これには中央政府が地方政府に代わって負担する臨時交付金が含まれている。
前出のアナリストによると、日本政府が長年にわたり財政難に陥る中で、印刷機を動かして継続的に通貨を発行するのが、すべての経済対策を支えるために日本政府が取る必然的な選択肢になる。そうすると日本国債の金利が2%まで上昇することもあり得ないとはいえないという。
安倍首相はこのほど自民党本部で新年の幹部会を開催し、すべての党幹部が「薄氷を踏む」ような危機感と緊張感をもち、早急に経済的な成果を出して、7月の参議院選挙で大勝することを呼びかけた。日本の世論には、安倍氏が参院選で勝利し、長期政権をうち立てるため、結果をよく考えずに日本経済に「劇薬」を飲ませる冒険をして、最終的には日本の財政や経済のバブルを招くのではないかとの懸念が出始めている。これはまた日本売りを進めるリスクヘッジファンドが、長年にわたる沈潜期を経て勝利の時を迎える可能性があるということも意味している。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年1月9日