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日本政府の円安政策 中韓は傍観すべきではない (2)

 日本経済の実情は、マクロ経済データで示されているほどひどいものではない。日本の失業率は長年5%以下を維持しており、現在はわずか4.2%のみで、先進国の中で非常に低い水準となっている。労働力人口が徐々に減少する状況下、GDPを経済状況の判断基準にすれば、正確性が欠ける。労働力は2大生産要素の一つであり、全要素生産性(TFP)が引き上げられなければ、労働力人口の減少により必然的にGDPが減少する。日本政府の統計データによると、日本の人口は2007年から減少を続けており、2011年には20万4000人減となった。2011年末時点で、日本では65歳以上の高齢者が総人口の23%を占め、15歳以下の児童は13%に低下した。

 GDPにより判断する経済衰退には、必然性が存在する。日本は人口減少の他に、企業の技術イノベーションが不足している。韓国企業は家電・携帯電話など日本が強かった分野で日系企業を追い越し、自動車でも日本メーカーとの差を大きく縮めている。かつて世界中を席巻していた日本の3大家電メーカーのシャープ、パナソニック、ソニーは近年、巨額の赤字を計上している。その主因は技術イノベーションの判断ミスで、世界市場の競争で敗北を喫した。当然ながら、近年の円高によりある程度マイナス影響が生じたことは否定できない。

 日本政府は円安による輸出入の調整により、経済成長をけん引しようとしている。しかし具体的な状況に即した問題解決の手段を講じていないため、円安により長期的な不況を覆すことは不可能であり、利益が生まれるとは限らない。しかし急激な円安は、周辺諸国の対日輸出を抑制する。世界の外貨準備高のうち、アジアの国と地域が主に円の投資を行っている。急激な円安は、各国の外貨準備高における円建て資産の急激な値崩れを招く。

 欧米の量的緩和策は本国通貨の為替操作を行わず、低金利政策により消費・投資を刺激している。しかし日本の現在の政策は為替操作であり、急激な円安による輸出刺激で、経済成長をけん引しようとしている。中国や韓国などのアジア諸国が、円安対抗として本国通貨の相場を低下させた場合、これは競争的な為替操作戦争を発生させ、アジア全体を混乱に陥れるだろう。

 為替操作に追随すべきではないが、日本政府の人為的な円安政策を放任すべきでもない。中国と韓国は二国間・多国間で日本と協議・交渉し、円安操作による負の影響を認識させ、労働力人口の減少と企業の技術イノベーションの判断ミスこそが、日本経済の持続的な低迷の主因であることを認識させるべきだ。金融緩和策や無責任な為替操作のみを講じ、問題の根源を直視しなければ、日本経済は今後も足踏みを続け、苦境から脱却できないだろう。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年4月3日

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