中国鉄道部が解体 改革の第一歩を踏み出す (2)
これらの懸念は、鉄道の政府・企業分離の中身に対する、社会各界からの過度な注目を示している。これは鉄道が改革を推進する上で、重要なポイントになる。
いかなる改革にもコストが発生する。改革コストをいかに支払うべきかについては、責任の主体を見る必要がある。鉄道の既存の公共サービス性に基づき、モデルチェンジ期間のコストについては、政府が支払いを負担するべきだ。指令性・公益性運輸任務に対しては、妥当な方式により補助を行うべきだ。これは政府の公約であり、社会の期待でもある。また鉄道はその戦略的地位により、融資の際に政策面である程度優先される必要がある。
しかし真の意味で市場の主体になるためには、鉄道部門の積極的な変革が必要だ。財産権を明確にし、構造調整を行い、企業文化を再構築するなどし、現代企業制度を制定し、市場理念・サービス意識を高めることで、中国鉄路総公司を生まれ変わらせ、市場経済における真の法人主体としなければならない。その他にも、社会からの資金導入が必要だ。社会からの資金導入については10数年間に渡り提案されてきたが、高い効果をあげられなかった。社会の資金は進出後、公平な待遇を受けられなかったからだ。社会の資金を受け入れるためには、ハードルを引き下げると同時に、「外来者」に「血縁関係者」と同等の地位を与える必要がある。
このような市場主体が形成されれば、鉄道の政府・企業分離のプラス効果が完全に引き出され、社会の懸念もそれに伴い解消されるだろう。かつて「鉄道のボス」と呼ばれた鉄道部門は、歴史的なチャンスを前にした現在、変革の中で生まれ変わらなければならない。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月19日