日本の新経済政策 短期的効果あるが無責任な政策
日本の新政権は新たな経済政策を鳴り物入りで策定し、相次いでうち出している。その主な内容は公共投資の拡大にあり、これと同時に日本銀行(中央銀行)にインフレ率目標値を現在の1%から2%に引き上げることを求めている。また無制限の金融緩和を実施して、円高を抑制するとしている。安倍晋三首相は今月11日、20兆円規模の緊急経済対策を行うと発表した。うち国の投資は10兆円を上回り(1ドルは約89.3円)、主に東日本大震災の復興事業やips細胞の研究施設の整備などに当てられる予定だ。こうした取り組みによって60万人の雇用が生まれ、国内総生産(GDP)が2%上昇するという。だがこれらの新たな経済政策は基本的に「古い薬を新しい瓶に入れる」ような昔のやり方を踏襲したもので、薬が少し強くなっただけだといえる。「人民日報」が伝えた。
安倍首相の経済対策が慢性的な衰退に陥った日本経済の突破口を開くかどうか、しばらく見守る必要がある。とはいえ、短期的な経済喚起効果は期待できる。無制限の金融緩和により市場に出回る資金は潤沢になる。2%のインフレ目標はデフレを緩和し、企業の債務負担を実際に軽減させるとみられる。円安は輸出企業の国際競争力を高める。特に国の10兆元規模の公共投資は、GDPの2%に相当するものであり、一定の波及効果をもたらすとみられる。こうしたことから、新たな経済政策はただちに企業に歓迎され、市場の反応も上々だ。今年7月の参議院選挙の頃には日本経済は目立った回復を遂げており、安倍氏の自由民主党は選挙に勝利して参議院での少数政党の地位を返上し、「ねじれ国会」の苦境から脱することが予想される。