対外経済貿易大学(北京)と社会科学文献出版社は28日、「青年白書:中国青年発展報告(2014)No.2――流動時代の安らかな生活」を発表した。中国新聞網が報じた。
同白書によると、北京の若者が住んでいる家のうち、「ローンで購入したマイホーム」が11.9%、「ローンなどを返済する必要のないマイホーム」が11.6%だった。また、「両親と同居」が24.3%、「賃貸」が52.1%だった。理論上、「賃貸」と「両親の家」に住んでいる若者は今後、マイホームを購入する可能性を秘めており、二者の比率は計76.4%だ。
調査データによると、回答者の家賃は1カ月当たり平均1993.4元(約3万2900円)で、家族の1人当たりの平均月收の37.1%を占め、回答者自身が許容範囲と考えていた割合35.2%をやや上回った。つまり、賃貸住宅に住んでいる回答者の毎月の家賃は既に「許容範囲」を超え、通常の生活において、大きな経済的ストレスを感じているということになる。
課題グループは、「現時点で、政府は賃貸住宅に住んでいる若者に注目し、同問題の解決に力を入れなければならない。関連の市場を規範化し、相応の政策を制定し、若者が北京で安心して暮らせるようにしなければならない」と指摘している。
特に、政府が関心を払うべきなのは大学を卒業して5年以内の、民営企業や事業単位(国家が社会公益目的のため、国家機関により運営あるいはその他組織が国有資産を利用し運営するもので、教育、科学技術、文化、衛生などの活動に従事する社会サービス組織)で働く地方から北京に来た若者だ。これらの若者は「弱者」と言える。その理由は、企業の福利厚生が悪く、仕事における経験も少なく、さらに家族からの支援も望めないため、賃貸住宅に住むしかないからだ。
若者の問題を専門に研究する、対外経済貿易大学の廉思・教授は、「中国の若者、特に都市に住む若者の住宅問題に注目するのが、同白書の目的。同問題の現状全体を映し出すことで、さまざまな角度から理性的に、同問題の歴史的根源や現状の特徴、問題形成のメカニズム、解決策を分析するほか、関連の政府機関に方策のヒントを提供している」と説明している。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月29日