中国環境保護部(省)は北京で24日、「煙霧が拡大している国内中・東部では、98万平方キロメートルが霧煙に覆われ、うち深刻な汚染状況に陥っている地域は80万平方メートルに達した」と発表した。同日、国内57都市では、PM2.5(微小粒子状物質)濃度が「爆表」レベル(計測不可能なほど高いレベル)となり、このうち北京・天津・河北およびその周辺部の汚染状況が最も深刻な状態に陥った。今回の煙霧は20日から中国全土で続いており、5日目に入っても衰える気配は全く見られない。環境保護部の「全国大気環境リアルタイム発表プラットフォーム」のモニタリングデータによると、北京・天津・河北、東北、山東、山西、陝西、河南の各地には、「重度汚染」や「厳重汚染」を示す紫色や褐色の点が集中しており、江蘇、安徽、湖北、四川、重慶の各地でも、中度汚染の表示が見られた。中国新聞網が報じた。
環境保護部によると、24日の時点で、大気に関する新環境基準にもとづくモニタリングが実施されている国内161都市のうち、PM2.5濃度が「爆表」レベルに達したのは57都市、1時間あたり平均値は150マイクログラム/立方メートルを上回り、「重度汚染」以上のレベルとなった。このうち15都市では250マイクログラム/立方メートルを超えた。
北京市では24日、PM2.5濃度の1時間あたり平均値は、「重度汚染」レベルの234マイクログラム/立方メートル、1日の平均値は75マイクログラム/立方メートルに達した。同日、北京の街では終日靄(もや)が立ち込め、市内のほとんどの地域では、可視度が2キロメートル未満となった。
環境保護部は23日、衛星リモート・センシングを利用した大気の質モニタリング結果を発表した。これによると、北京・天津・河北およびその周辺部の汚染状況が最も深刻な状態で、18都市で「重度汚染」以上のレベルに達した。また、西部14都市、中部11都市、東北部7都市でも、「重度汚染」以上のレベルが観測され、どの地域でも汚染の深刻化が進む一方だ。
中央気象台は24日午後6時、今年初の煙霧「オレンジ色(重度汚染)」警報を発令した。24日午後8時から25日午後8時までの間、北京、天津、河北、山西東部・南部、山東西部、河南北部、陝西・関中(函谷関の西側地域)地区、遼寧中部の各地域では、大気汚染物質の拡散しづらい状況が続き、中程度の煙霧が発生する見通し。このうち、北京、天津、河北中南部、山東西北部、河南北部、陝西関中、遼寧中部では重度の煙霧が予想される。
24日、かなり強力な寒気団が新疆ウイグル地区に入った。この寒気団は、今後3日間で西から東に移動し、中国北方の天気に影響を及ぼす見込み。寒気団は26日夜、華北地域に入り、華北や黄河・淮河地域に長く居座っている煙霧を拡散すると予想される。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年2月25日