済南市、大気汚染受け交通規制実施
大気汚染が原因の濃霧が深刻になっているのを受け、山東省済南市政府は15日、緊急会議を開催し、大気改善のための対策8項目を規定した。うち、ナンバーの奇数、偶数によって通行を規制する交通規制が社会の注目を集めている。同市では16日以降、公用車や政府機関などの社会車両(公共バスやタクシーなどの民生保障車両を除く)のうち、ナンバー尾数が奇数の車両は奇数日に、偶数の車両は偶数日にしか通行できない。「人民日報」及び「京華時報」が報じた。
同市の規定によると、交通規制が敷かれるのは、市内中心から約8キロ周辺を走る「二環路」内で、毎日午前7時から夜7時まで。違反者に対しては、勧告をしたうえで記録を残すという。ただし、罰則はない。
同市は、環境保護部門に対して、大気観測データに注目し、変化をリアルタイムで公表するよう指示。気象状況の変化に応じ、必要であれば直ちに人工降雨を実施するよう求めた。また、建設中の工事現場や解体工事現場は、室内外問わずに作業を直ちに停止しなければならず、一部の工業・採鉱工業に携わる企業も減産・排出制限などの緊急対策を講じなければならないとしたほか、公共バス管理部門に対しては、便数を増やすなどし、輸送能力を強化するよう求めた。
首都北京でもここ数日、濃霧が深刻化し、一時は視界が2キロ以下に制限されるほどになった。そのため、公用車の使用停止や工事現場の掘削工事停止、学生の野外活動停止などの対策に追われた。インターネット上では、同市でもナンバープレートを基準にした交通規制が実施される計画という情報もある。ただ、同市の交通部門の担当者は15日、「同規制の実施は、専門家の一意見にすぎず、実施の予定はない」と否定している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年1月16日