中国サッカー協会、「勝負は気候任せ」?
長く協議を重ねた結果、中国サッカー協会は5日、国家代表チームが来年出場するAFCアジアカップ予選のホームゲーム開催都市を決定した。熾烈な競争を経て、長沙と西安の2都市が最終的に選ばれた。長沙では国家代表チームのグループリーグ初戦が、西安では残り2試合が、それぞれ開催される。重慶晨報が報じた。
来年のアジアカップ予選で、中国国家代表チームは、サウジアラビア・インドネシアと同グループになり、情勢はかなり厳しい。中国サッカー協会内部では、このアジアカップ予選での成績が芳しくなく、2015年アジアカップ決勝への切符を獲得できなくなれば、中国サッカー界全体に深刻な悪影響を及ぼし得ることを重々承知している。このような状況に対応するため、中国サッカー協会は、アジアカップの試合ひとつひとつを非常に重視し、ホームゲーム開催都市の選定については、慎重に慎重を重ね熟考した。中国サッカー協会の傘下で中国代表チーム運営を担当する福徳宝社は5日、多くの候補都市を考察し、多方面から各要素を考慮した上、アジアカップ予選における中国代表チームの新「ホームゲーム開催都市」に、長沙と西安を選んだ。
試合日程によると、中国国家代表チームは、来年3月22日、グループリーグの初ホームゲームとなる対イラク戦を長沙で行う。国家代表チームのチーフコーチは、「イラクチームは、中国が勝ち進む上で、最も難関な相手の一つであるため、この試合の結果は、極めて重要な鍵を握る」とコメントした。11月、中国代表チームはホームゲームを2戦続けて行う。11月15日の対インドネシア戦と19日の対サウジアラビア戦で、いずれも会場は西安だ。西安で行われるこのホームゲーム2試合で良い結果を出せれば、早々に本選への出場資格を得ることができるだろう。
長沙ではここ数年、国家代表チームのホームゲームが多数開催された。今回のアジア杯カップ予選ホームゲーム開催についても、極めて意欲的な態度を示していた。長沙賀竜スポーツセンターが理想的な立地条件を備えていることが、予選ホームゲーム開幕戦の開催都市としてサッカー協会が最終的に選ぶ決め手となった。一方、武漢など多くのライバル都市を抑えて西安が選ばれたことは、いささか予想外だった。
今回のホームゲーム開催都市の選考に際し、サッカー協会が、11月2試合の開催地として南方の都市をあえて選ばず、11月には気温がかなり低下する西北地方の西安を選んだことは、注目すべきことであり、苦肉の策であることが伺える。この2試合で対戦する相手が、サウジアラビアとインドネシアという暑い地域のチームであることから、西安の寒さに簡単に適応できるとは考え難い。これは、中国代表にとって、ホームゲームならではの大きな優位性となるに違いない。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年12月6日