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蝋燭に殺到する市民 |
○専門家は噂を否定
中徳亜ミリ波望遠鏡プロジェクトの総責任者を務める国家天文台の王俊傑研究員は、「12月21日に日食が起こる予定はない。また、3日間続けて暗闇となる可能性も皆無だ。これは全て、真実とは異なるデマに過ぎない」と語った。また、中国で初めて系外新星を発見した星明天文台メンバーの阮建高氏も、「少しでも科学的知識を持っている人ならだれでも、地球に3日間連続して暗黒の日が来るなどあり得ないことを知っている」とコメントした。
天体力学によると、地球上で起こる昼・夜の変化と時間的な長さ、地球が自転しながら太陽の周りを公転していることによって起こる。中国は、経度位置から見て、毎日必ず、太陽が昇る昼と太陽が隠れる夜が訪れる。中国国内では、毎日、昼と夜が交代で訪れ、3日間夜だけが続くことは起こり得ない。過去の歴史でも、そのようなことが起こったと記された記録は皆無だ。
○小常識
2012年12月21日は、マヤ暦による第13期目の394年周期が終わる日だ。マヤ歴は、現在地球上で広く使用されているグレゴリオ暦(新暦)と異なるシステムで算出された暦法で、特殊な計算方法を採用している。マヤ歴の暦は、2012年12月21日で終わっている。
新疆天文学会の宋華剛・秘書長は、「高等教育で地理学を学んだ人なら誰だって、地球の昼夜の変化は地球の自転によって起こる事実を知っている。地球上の一部には、いつでも必ず太陽の光が照射しており、3日間72時間続けて暗闇が続くといった状況は起こり得ない」と語った。2012年12月21日は冬至にあたり、北半球では、昼が最も短く、夜が最も長くなる。冬至の前後3日間、地球上で「暗黒」が続くのは北極だけで、南極では逆に太陽は沈まない。従って、天文学的見地から見ても、闇夜が3日続くという説は、全く根拠がなく、誤った噂だ。
宋秘書長は、「皆既日食が起こった場合、昼間に突如『闇夜』が訪れる。しかし、12月21日に皆既日食が起こることは、天文学上あり得ない。また、同日、小惑星が地球に衝突するという噂も事実ではない。観測によると、今のところ、12月21日に地球に小惑星が衝突する可能性はない。巷の噂を鵜呑みにしてはならない」と警告を発した。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年12月6日
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