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蝋燭に殺到する市民 |
「冬至にあたる2012年12月21日から3日間、地球は暗闇に包まれる」--このような噂が、人々の間に広まっている。四川省双流県九江鎮では、4日に開かれた定期市に、この噂を聴いた市民が殺到、先を争うように蝋燭とマッチを買い求め、蝋燭は品切れ状態となった。複数の天文関係専門家は5日、「2012年12月21日から3日間、地球が真っ暗になることはあり得ない。市民の皆さんは、デマを鵜呑みにしないように」と口を揃えて注意を促した。華西都市報が報じた。
○噂
12月4日、双流県九江街道で立った定期市で、多くの買物客が何箱も買い求めたことから、蝋燭が売り切れ状態となった。通江社区の街頭では、蝋燭やマッチを商う露店は非常に賑わいを見せていた。地元に住む黄釗海さんは、人々が蝋燭を買い求めるために長蛇の列を作り、各人が何箱もまとめ買いしている様子を目撃した。また、マッチを買う人も、普段の数倍多かったという。
黄さんは、その時の様子を思い出しながら、次の通り話した。
蝋燭は、10本1組で売られていた。買い求める人は後を絶たず、とうとう売り切れた。蝋燭やマッチを買う人の多くは、お年寄りで、他の地域から買いに来る人もいた。冬至から3日間、太陽が顔を出さず真っ暗闇が続くという噂を信じて、早めに準備しておくつもりらしい。買物客のほとんどは、『暗黒の3日間』についてあれこれ話をしていた」。
○調査
「暗闇の3日間」の噂は、さまざまなバージョンも交え、巷に飛びかっている。記者が双流を訪れ取材したところ、現地では、「2012年12月21日、地球に『暗闇の3日間』が訪れる」という噂が、確かに流れていた。この噂は1週間あまり前から流れ始め、双流の町のあちこちで囁かれ、口コミで拡がり続け、内容が少し変わった変形バージョンも登場した。
ほとんどの人は、噂に半信半疑だが、万が一の時に備え、蝋燭を用意したという。数十人の現地住民は、街頭、麻雀卓、大型バスの車内などいろいろな場所で、知人と雑談した折に、この噂を聴いたという。この噂を広めた多くは、高齢者あるいは郷・鎮住民のようだ。
この噂の「完全版」が、ネット上に登場した。3日、新浪網ユーザーの「羚羊早安説」さんら数人が、「科学者はとうとう、2012年12月21日から3日間、地球に暗黒が訪れることを確信した。この日に地球の暦が終わる」と「微博(ミニブログ=中国版ツイッター)」に投稿した。このミニブログが出回ると、ネットユーザーの間で熱い論争が巻き起こった。
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